FT2232HのVREF設計ミスでハマった話|動いているのに不安定だった原因
FT2232H VREF Design Mistake – A Hidden Hardware Bug
English Summary
This article describes a real hardware issue caused by a mistake in the VREF circuit of the FT2232H.
Although the board seemed to work, it showed unstable behavior such as unreliable USB recognition.
The root cause was a simple but critical mistake: a capacitor was accidentally replaced with a resistor during schematic copy-paste.
After fixing the component, the power behavior stabilized and the USB connection became reliable.
Key takeaway:
Even if hardware “seems to work,” hidden instability can exist. Always double-check critical circuits like VREF.
はじめに
5cm FPGAボードの試作では、いくつか原因不明の不安定動作に悩まされました。
- USBに挿してもすぐ認識しない
- 挿し直すと普通に動く
- 電源の挙動がどこか不自然
「とりあえず動くからOK」と思って進めてしまったのですが、結果的にこれが設計ミスでした。
今回はその原因となった FT2232HのVREF周りのミス について書きます。
FT2232HとVREFの関係
FT2232Hでは、VREFは単なる基準電圧ではなく、I/Oレベルを決める重要な信号です。
- FPGA側のI/O電圧と整合させる必要がある
- 不安定だと通信そのものが不安定になる
この部分が正しく設計されていないと、「動くけどおかしい」状態になります。
実際に起きていた現象
試作したボードでは、以下のような症状がありました。
- USB接続時に認識しないことがある
- 何度か挿し直すと正常動作する
- 電源の立ち上がりが不安定
完全に壊れているわけではないので、原因の特定が難しいタイプのトラブルです。
原因:コンデンサと抵抗の取り違え
きっかけは、別プロジェクトで回路図を提出したときでした。
「ここの部品、違いませんか?」
と言われて確認したところ、コンデンサと抵抗を取り違えていたことが発覚しました。
原因はシンプルで、
- 回路をCADツールでコピペして流用
- その際に部品が入れ替わってしまっていた
というものでした。
修正して分かったこと
実際に試作ボードで修正してみると、
- 電源が安定する
- USB認識が一発で通る
と、挙動が明らかに改善しました。
👉 「一応動く」状態が一番危険
👉 ハードはグレーな状態を作ってはいけない
というのを実感しました。

↑ 変更前 ↓ 変更後

対応:20枚の基板を修正
すでに20枚ほど基板を製造していたため、
- 1枚は自分で修正
- 残りは半田作業が得意な方に外注
という対応になりました。
時間もコストもそれなりにかかりました。
まとめ
今回の教訓はシンプルです。
- コピペした回路でも必ず見直す
- 「動いているからOK」は危険
- VREFのような基準系は特に慎重に扱う
ハードウェアは、一見正常でも内部で不安定な状態が残ることがあります。
こういったミスは、後から大きなコストになるので注意が必要です。
FPGAインフォメーションのホームページはこちらです。
