5cm Zynqボード開発 ―今回作っている5cm角のZynq基板ですが、実は回路そのものを完全にゼロから設計しているわけではありません。
English Summary
For this Zynq board, I was able to reuse a large part of an existing, proven circuit design.
Designing a complex board completely from scratch involves a lot of risk. Even if the schematic looks correct, it is difficult to know in advance whether everything will work properly when the first prototype is powered on.
In this project, many of the main circuits are based on a previous board that has already been built and tested. Some changes were still necessary, such as adding connectors, changing a few components for manufacturing reasons, and adapting the design to the new board size.
However, the core circuit architecture already had a proven track record.
This significantly reduces development risk.
In practical circuit design, it is actually quite rare to start completely from zero. When using a new IC, engineers often refer to manufacturer reference designs, evaluation boards, application notes, and other proven examples.
This is especially useful for FPGA designs. FPGA manufacturers and third-party board vendors often publish schematics and other design information that can be used as a reference.
The basic approach is simple:
start from a proven design, then modify it for your own requirements.
In this case, I had an additional advantage because the reference circuit was one that I had already designed and tested myself.
That experience gives much more confidence than relying only on a datasheet or an unfamiliar reference design.
Of course, the PCB layout is new, so the board is not completely identical to the previous design. There is still some risk.
However, reusing proven circuits allows me to focus more attention on the parts that are actually new.
Over time, tested circuits become valuable engineering assets.
Power supplies, USB interfaces, Ethernet, memory interfaces, clock circuits, and FPGA support circuits can all become reusable building blocks for future projects.
In that sense, experience is not only knowledge.
The circuits you have already built and verified also become part of your design assets.
新しい基板をいきなり全部ゼロから作るというのは、やはりそれなりに勇気がいります。
回路図上では正しそうに見えても、
「本当に一発で動くのか」
「どこかに見落としがないか」
「実際に電源を入れたときに想定外の動きをしないか」
という不安はどうしてもあります。
そこで今回は、できるだけすでに動作実績のある回路を再利用する形で設計しました。

メイン部分は以前の回路をベースに
今回のZynq基板で使用している主要な部品の多くは、別のプロジェクトでも使用したことがあります。
もちろん、今回の基板に合わせて多少変更しています。
例えば、
- 製造条件に合わせた部品変更
- コネクタの追加
- 外部に出す信号の変更
- 基板サイズに合わせた構成変更
などです。
ただし、Zynqを動かすためのメイン部分については、基本的に以前動作した回路をベースにしています。
そのため、
少なくとも回路構成としては一度動作を確認している
という安心感があります。
もちろん、今回の基板はパターンを新しく引き直しているので、完全に同じものではありません。
それでも、回路そのものまで完全に未知というわけではないため、ゼロから設計するよりリスクはかなり下げられます。
実際の回路設計では「完全なゼロから」は少ない
これはZynqに限った話ではありません。
新しいICを使うときでも、そのICの全機能をデータシートだけ見ながら完全にゼロから回路にしていくことは、意外と少ないと思います。
多くの場合、メーカーからリファレンスデザインが提供されています。
まずそれを確認して、
「このICは基本的にこうやって使うんだな」
というところから設計を始めます。
そして、自分の用途に合わせて必要な部分を変更していきます。
これは回路設計ではかなり一般的なやり方です。
FPGAは特に参考になる回路が多い
FPGAの場合は、さらに参考になる資料が多くあります。
FPGAメーカー自身が評価ボードを販売していますし、サードパーティーからもさまざまな開発ボードが出ています。
そして、それらのボードでは回路図が公開されていることも多いです。
そのため、
- FPGA本体の電源
- コンフィグレーション回路
- DDRメモリ
- Ethernet
- USB
- クロック
- 各種I/O
などについて、実際に動いている回路を参考にできます。
自分でFPGA基板を設計するときも、こうした公開資料はかなり参考になります。
いわば、
動作実績のある「お手本」がある
ということです。
そのお手本をそのままコピーするのではなく、自分が作りたい基板に合わせて変更していく。
これが実際の設計では非常に重要です。
今回はさらに、自分で動かした回路がベース
今回の場合は、メーカーのリファレンスデザインだけでなく、以前自分で設計して実際に動作させた回路がベースになっています。
これはかなり大きいです。
自分で実際に基板を作って、
電源を入れて、
FPGAを動かして、
周辺回路まで確認した経験があります。
その回路をもとに、今回の5cm基板用に作り直しています。
もちろん新しく設計した部分については確認が必要ですし、基板パターンも新規なので、絶対に動くとは言えません。
それでも、
実績のある回路を土台にして、新しい部分だけを追加・変更する
ことで、設計リスクはかなり減らせます。
再利用できる回路は資産になる
基板設計を何度かやっていると、動作確認済みの回路が少しずつ増えていきます。
電源回路。
USB。
Ethernet。
DDR。
クロック。
FPGA周辺回路。
こうした回路は、一度きちんと動作確認できれば、次の設計でも参考にできます。
もちろん毎回条件は確認する必要がありますが、何もないところから始めるのとは大きく違います。
そういう意味では、回路設計も経験を重ねるほど、
過去に作った回路そのものが設計資産になっていく
のだと思います。
今回のZynq基板も、その積み重ねをかなり利用した設計になっています。
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