市販品では足りないパルス信号を、FPGAで専用設計
パルスジェネレータは、
- モータードライブ
- LED点灯・点滅
- レーザーや光源の発光タイミング
- センサ評価
- カメラや計測機器のトリガ
- 検査装置
- 各種制御信号
など、さまざまな用途で使用されています。
市販のパルスジェネレータも多数ありますが、
「必要なチャンネル数が足りない」
「高機能すぎるが、本当に必要な機能がない」
「装置に組み込むには大きすぎる」
「必要な信号仕様にぴったり合わない」
といったことがあります。
FPGAを使えば、必要な機能に絞った専用パルスジェネレータを設計できます。

「高機能はいらない。でもチャンネル数は欲しい」
CPUやマイコンにもタイマ、PWM、パルス出力機能は搭載されています。
しかし、一般的には使用できるチャンネル数には限りがあります。
例えば、
- 32ch
- 64ch
- 100ch以上
といった多数の信号を同時に扱いたい場合、CPUだけでは構成が難しくなることがあります。
FPGAでは内部に多数の独立したロジックを並列に構成できるため、多チャンネルのパルス生成を得意としています。
100チャンネルを超えるパルス出力にも対応可能
当社で使用しているSpartan系FPGAボードでも、構成によっては100チャンネルを超えるパルス信号を出力できます。
また、過去には新規の専用基板を設計し、400チャンネルを同時制御するパルスジェネレータを開発した経験もあります。
FPGAを使うことで、
「1チャンネルをものすごく高機能にする」
だけでなく、
「比較的シンプルな信号を大量に生成する」
という構成も可能です。
これはFPGAの並列処理を活かしやすい用途のひとつです。
FPGAカスタムパルスジェネレータでできること
用途に応じて、次のような機能を組み合わせることができます。
多チャンネル出力
多数のパルス信号を同時に生成できます。
用途に応じて、各チャンネルを独立または同期して制御します。
パルス幅・周期の設定
チャンネルごとに、
- パルス幅
- 周期
- ON時間
- OFF時間
- デューティ比
などを設定できます。
出力タイミングの制御
基準信号に対して、
- 遅延
- 位相差
- 出力順序
- 同時出力
などを制御できます。
複数チャンネルを一定の関係で動作させたい場合にも対応できます。
外部トリガとの同期
外部装置からの信号を受けて、決められたタイミングでパルスを出力する構成も可能です。
例えば、
外部トリガ入力
↓
FPGA
↓
遅延時間を設定
↓
複数チャンネルへ
パルス出力
といった使い方ができます。
特殊なパルスパターン
一定周期の単純なパルスだけでなく、
- 一定回数だけ出力
- 指定した順番で出力
- 特定条件時だけ出力
- 複数種類のパターンを切り替え
- 異常試験用パターン
など、用途に合わせたパターン生成が可能です。
装置専用に小型化できます
市販のパルスジェネレータは、さまざまな用途に対応するため、多数の機能や操作パネルを持っています。
しかし、装置に組み込む場合、
「この機能だけあればいい」
というケースも少なくありません。
FPGAと必要な回路だけを搭載した専用基板を作れば、用途によっては市販の測定器より小さな構成にできます。
カスタム基板にも対応
用途に応じて専用のプリント基板を設計できます。
例えば、
- FPGA
- 出力ドライバ
- レベル変換回路
- 絶縁回路
- 電源回路
- USB
- Ethernet
- 外部トリガ入力
- 専用コネクタ
などを1枚の基板にまとめることができます。
装置側のコネクタやI/O仕様に合わせた組み込み専用パルスジェネレータとして設計することも可能です。
こんな用途に
モータ・アクチュエータ制御
複数の駆動信号や制御タイミングを生成。
評価用信号源としても利用できます。
LED・照明制御
多数のLEDを独立または同期制御。
点灯時間や発光タイミングを設定できます。
レーザー・光学装置
レーザーや光源の発光タイミング生成、外部装置との同期などに利用できます。
カメラ・センサ評価
カメラのトリガ、センサの疑似信号、タイミング生成などに利用できます。
検査・評価装置
量産試験、基板評価、機器評価などで使用する専用信号源として構成できます。
疑似信号生成
本番装置がまだ完成していない場合、相手機器の代わりとなる信号をFPGAから生成することもできます。
市販品を置き換えることが目的ではありません
一般的な用途であれば、市販のパルスジェネレータを使用する方が簡単で安価な場合も多くあります。
FPGAによるカスタム開発が向いているのは、
- チャンネル数が足りない
- 特殊なタイミングが必要
- 装置に組み込みたい
- 小型化したい
- 専用コネクタを使いたい
- 複数の機能をまとめたい
など、市販品では少し合わない場合です。
必要な機能だけを実装
FPGAでは、用途に必要な機能だけを選んで構成できます。
そのため、
「高機能な測定器はいらない」
「ただし100チャンネル欲しい」
といった要求にも対応しやすいのが特徴です。
不要な機能を省き、装置や用途に適した構成を検討できます。
FPGA設計だけでも対応可能
すでにFPGA基板や評価ボードをお持ちの場合は、FPGAデザインのみの対応も可能です。
また、
- FPGAデザイン
- 回路設計
- PCB設計
- 基板製造
- 実機評価
まで、一連の開発として対応することもできます。
生成AIを活用したFPGA開発
現在は生成AIをRTL作成、テストコード作成、仕様整理などにも活用できるようになっています。
最終的な設計判断や動作確認はエンジニアが行いますが、生成AIを開発支援に利用することで、比較的小規模な専用ロジックを以前より短期間で構築しやすくなりました。
カスタムパルスジェネレータのように、
「用途は明確だが、市販品では少し合わない」
という装置にもFPGAを活用しやすくなっています。
「こんな信号を出したい」からご相談ください
最初から詳細なFPGA仕様を決めていただく必要はありません。
例えば、
「100チャンネル程度のパルスを出したい」
「全部のチャンネルを同期させたい」
「入力トリガから一定時間後に複数信号を出したい」
「装置内に収まる小型基板にしたい」
といった段階からご相談いただけます。
まずは、
- 必要なチャンネル数
- 最大周波数
- パルス幅
- 出力電圧
- 同期条件
- 外部トリガの有無
- 必要なコネクタ
- 基板サイズ
などを整理し、FPGAで実現可能な構成を検討します。
FPGAなら「必要な数だけ、必要なタイミングで」作れる
FPGAは、高速処理だけのためのデバイスではありません。
同じような処理を多数並列に配置できるという特徴を活かせば、多チャンネルのパルスジェネレータにも適しています。
市販品では少し足りない。
CPUではチャンネル数が足りない。
そんな場合に、
必要な信号を、必要な数だけ作る。
カスタムパルスジェネレータも、FPGAの得意な使い方のひとつです。