Zynq 5cm基板のパターン設計、まず主要部品の配置から
English Summary
This article starts the PCB layout phase of our 5 cm Zynq board project.
After completing the schematic, the design data was transferred into KiCad’s PCB editor. The first steps were to define the 50 mm × 50 mm board outline and apply design rules based on previous boards manufactured by JLCPCB.
The layout began with the major components, including the Zynq FPGA, DDR memory, FTDI device, eMMC, HDMI and USB connectors, and the board-to-board connectors.
On such a small board, component placement cannot be decided only by available space. The routing paths between devices, VIA locations, connector positions, and the space needed for later routing must also be considered from the beginning.
Even though relatively small components were selected, the major devices already occupied a large part of the 5 cm board. Some components had to be moved close to the board edge, while others were placed underneath SMD board-to-board connectors to make better use of the limited area.
At this stage, the final layout was still uncertain. The goal was not to find a perfect placement immediately, but to create a reasonable starting point while anticipating the routing work that would follow.
The next challenge was turning this compact component placement into an actual six-layer PCB layout.
今回から、Zynq 5cm基板のパターン設計について書いていきます。
回路図が完成したら、次はいよいよPCBのパターン設計です。
KiCadでは、回路図からPCBエディタへ比較的簡単にデータを移すことができます。回路図上で設定した部品や接続情報を、PCB側へ持っていくことができます。
もちろん、データを移しただけでは基板にはなりません。
ここから実際に、5cm角という限られた面積の中へ部品を配置し、配線していきます。

まず基板サイズと設計ルールを決める
最初に決めるのが基板の大きさです。
今回は以前から作っている5cm角FPGA基板シリーズなので、
50mm × 50mm
を基本サイズとしました。
続いて、配線幅やクリアランス、VIAなどの設計ルールも設定します。
このあたりは以前にもJLCPCBで基板を製造した経験があるため、過去の設計ルールをかなり流用しました。
毎回ゼロから設定するというより、
「JLCPCBで普通に製造しやすい条件」
を自分なりの標準ルールとして持っておくと、次の基板を作るときにも楽になります。
最初に主要部品を置いていく
設計ルールを設定したら、まず大きな部品から配置していきます。
今回のZynq基板で主要となるのは、
- Zynq FPGA
- DDRメモリ
- FTDIチップ
- eMMC
- HDMIコネクタ
- USBなどの外部コネクタ
- 5cm基板用のピンヘッダー
あたりです。
特に今回はHDMIまで載せてしまったので、5cm角の基板としてはかなり欲張った構成になりました。
一応、小型の部品を選んで設計しているつもりなのですが、実際にPCB上へ配置してみると、
主要部品だけでも結構な面積を使います。
「ここにZynqを置いて、DDRはこの辺かな」
「FTDIはこの辺に入るかな」
といった具合に、大まかな位置を決めながら配置していきました。
部品は単純に順番に置けばいいわけではない
PCBエディタ上では、もちろん部品を順番に並べていくこと自体は簡単です。
ただし、何も考えずに配置してしまうと、後になってかなり手直しすることになります。
部品同士は配線でつながります。
そのため、
どの部品とどの部品が接続されるのか
をある程度考えながら配置する必要があります。
さらに実際のPCBでは、配線だけではなくVIAも必要になります。
部品がきれいに置けたとしても、その間に配線やVIAを通す場所がなければ、結局あとで配置を変更することになります。
そのため配置の段階から、
「この辺には配線スペースが必要そうだ」
「ここにはVIAを入れる余裕を残したい」
といったことをある程度予想しながら置いていきます。
5cm角は想像以上に狭い
今回も実際に部品を置いてみると、
「思ったより場所がないな」
というのが最初の印象でした。
以前作ったSpartan-7の5cm基板と比較しても、今回はZynq、DDR、eMMCなどが増えています。
その結果、FTDIもかなり基板の端へ寄ることになりました。
また今回使っている基板間コネクタはSMDタイプなので、その裏側にも部品を配置できます。
これは小型化には非常に便利です。
ただ、実際に配置していくと、
「思った以上にコネクタの裏側まで部品が入ってくるな」
という状態にもなりました。
このあたりは5cm角まで小さくしたことによる、ある意味での弊害でもあります。
配置の段階では、まだ正解は分からない
PCBの配置は、最初から完全な正解が分かっているわけではありません。
このあと実際に配線してみると、
「ここは配線が通らない」
「VIAを置く場所がない」
「この部品を少し動かした方がよい」
といった問題が次々に出てきます。
特に今回の基板ではDDRもあります。
DDRについては、このあと何度も配線をやり直すことになりました。
そのため主要部品を配置する時点では、
最終形を完全に決めるというより、後の配線を想像しながら最初の形を作る
という感覚に近いです。
狭い基板の中にできるだけ多くの機能を入れながら、配線とVIAのための領域も残しておく。
このバランスを考えるのが、PCB配置の面白いところでもあり、難しいところでもあります。
今回はまず主要部品を配置しました。
次回以降、周辺部品の配置や、実際の配線についても書いていきたいと思います。
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