5cm Zynq基板の製作記 配線スペースを確保するために部品を入れ替える | 有限会社 FPGAインフォメーション

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5cm Zynq基板の製作記 配線スペースを確保するために部品を入れ替える

5cm角Zynq基板のパターン設計も、そろそろ終盤です。

ところが配線を進めていくと、部品の大きさが原因で信号線を通せない場所がいくつか出てきました。

今回の回路には、10年以上前に設計された実績のある回路を参考にした部分があります。動作実績があることは大きな安心材料ですが、当時選ばれていた部品には比較的大きなパッケージのものも含まれていました。

そこで今回は、同じ役割を持つ、より小さなパッケージの部品へ一部を入れ替えました。

配線の終盤で部品が障害になる

基板のパターン設計を始めた頃は、部品を配置するスペースにも多少の余裕がありました。

しかし、DDR、PS、PLなどの配線を順番に進めると、残された配線領域は少しずつ狭くなっていきます。

終盤になると、部品の間にあと数本の信号を通したくても、ICの外形や周辺のパッド、クリアランスが障害になり、配線できない場所が出てきました。

5cm角という限られた面積では、部品そのものの大きさだけでなく、部品の周囲に必要な配線領域も重要です。

10年以上前の実績ある回路を参考にした

今回の基板には、10年以上前の回路を参考にして設計した部分があります。

実際に動いた実績のある回路は、非常にありがたい存在です。電気的な構成が確認されているため、新しく回路を考えるよりも安心して採用できます。

私自身、動作実績のある回路があれば、できるだけ再利用したいと考えています。

一方、長い年月の間には部品も変化します。同じような機能でも、現在では次のような選択肢が増えています。

  • より小型のパッケージ
  • 低消費電力の製品
  • 広い電源電圧に対応した製品
  • 周辺部品を減らせる製品
  • 実装しやすさを改善した製品

回路構成はそのまま利用できても、部品については現在の選択肢を確認する価値があります。

大きな部品を小型パッケージへ変更

今回は、オープンドレイン出力のバッファを小型パッケージの製品へ変更しました。

機能としては同じ役割ですが、パッケージが小さくなることで、部品の周囲に信号線を通すための領域を確保できます。

部品を入れ替えた直後は、その周辺のパターンが少し複雑になりました。フットプリントやピン位置が変わるため、すでに引いていた配線の一部も修正しなければなりません。

それでも、最終的には想定していたよりも無理なく置き換えることができました。

小型部品の採用で得られる効果

小型パッケージへの変更には、単に部品の占有面積を減らす以上の効果があります。

配線経路を確保できる

部品が小さくなれば、その横や下側の層を使って信号線を通しやすくなります。

特に配線が集中する場所では、わずかな空間でも大きな意味があります。

ビアを減らせる可能性がある

部品を避けるために別の層へ移動すると、中間ビアが必要になります。

小型部品への変更によって同じ層のまま配線できれば、ビアの数を減らせる可能性があります。

基板を小さくしやすい

小型部品を適切に選べば、同じ機能をより狭い基板面積に収められます。

今回のような5cm角基板では、複数の小さな改善を積み重ねることで、ようやく全体が収まります。

同じ機能でも、そのまま交換はできない

同じ「オープンドレインバッファ」であっても、機能名だけを見て交換することはできません。

置き換える際には、少なくとも次の項目を確認する必要があります。

  • 電源電圧
  • 入力信号の電圧範囲
  • 出力の耐圧
  • シンク可能な電流
  • 伝搬遅延
  • 入力のしきい値
  • 電源投入・切断時の動作
  • チャンネル数
  • ピン配置
  • パッケージと実装条件
  • 部品の入手性

オープンドレイン出力の場合は、外付けプルアップ抵抗の接続先電圧や抵抗値についても確認が必要です。

今回は回路上の役割を維持しながら、これらの条件を満たす小型部品へ変更しています。

本来は配置前に見つけたい

今回の部品変更は、配線が限界に近づいてから行いました。

結果としては対応できましたが、本来であれば、部品配置を始める前に古い部品を見直し、小型化できる候補を整理しておく方が効率的です。

ただし、設計の最初からすべてを最適化するのは簡単ではありません。

部品を小さくすると、手実装や修正が難しくなる場合があります。また、小型パッケージへ変更しても、実際の配線が楽になるとは限りません。

そのため今回は、まず実績のある回路と部品を基準に配置し、配線が厳しくなった場所について小型部品への変更を検討しました。

最初からすべてを小さくするのではなく、必要になった場所を見極めて入れ替える方法も、試作基板では現実的だと思います。

実績と最適化のバランス

動作実績のある回路を再利用することと、新しい小型部品を採用することには、それぞれ利点があります。

実績を優先しすぎると、古くて大きな部品や入手しにくい部品が残ります。一方、すべてを新しい部品へ変更すると、回路全体を再評価する範囲が広がります。

今回の設計では、基本的な回路構成は実績のあるものを利用しながら、基板サイズや配線に影響する部品だけを見直しました。

回路の信頼性を維持しながら、小型基板に合わせて必要な部分を更新する。そのバランスが重要だと感じています。

まとめ

5cm角Zynq基板の配線終盤で、部品の大きさが原因となり、信号線を通せない場所がいくつか見つかりました。

今回の回路には10年以上前の実績ある設計を参考にした部分があり、比較的大きなパッケージの部品も使用していました。

そこで、オープンドレインバッファを同じ役割を持つ小型パッケージの製品へ変更し、配線領域を確保しました。

部品交換によって周辺のパターンを修正する必要はありましたが、最終的には無理なく配線できました。

動いた実績のある回路は大切ですが、小型基板を設計する場合は、現在入手できる小型部品へ置き換えられないか確認することも重要です。

今回も、実績を残しながら必要な部分だけを更新することで、5cm角の中へ少しずつ回路を収めています。

English Summary

Near the end of routing the 5 cm Zynq board, several large components began blocking the remaining signal paths.

Parts of the design were based on a proven circuit developed more than ten years ago. Reusing a validated circuit reduces technical risk, but some of its original components used relatively large packages. Modern alternatives can often provide similar functionality in much smaller packages.

In this case, an open-drain buffer was replaced with a smaller device to recover valuable routing space. The footprint and nearby traces had to be modified, but the replacement ultimately made the remaining routing easier.

A functionally similar part is not automatically a drop-in replacement. Supply voltage, input thresholds, output voltage and current ratings, propagation delay, power-up behavior, pinout, package requirements, and availability must all be checked.

The practical approach was to preserve the proven circuit architecture while updating only the components that limited PCB placement and routing.

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