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5cm Zynq基板製作記 JLCPCBへ提出したら部品がない

KiCadでの設計作業が終わり、ようやく5cm角Zynq基板をJLCPCBへ提出しました。

ガーバーデータ、ドリルデータ、部品表、部品配置データをアップロードすれば、基板製造から部品実装まで自動的に見積もりが進みます。

非常に便利な仕組みですが、部品表を登録したところ、使用予定だった部品の一部に在庫がないことが分かりました。

長い時間をかけて基板設計を終えた後、再び部品選定へ戻ることになりました。

KiCadの設計がようやく完了

今回の5cm角Zynq基板は、完成までにかなり時間がかかりました。

特にDDR3Lの配線は何度かやり直しています。その後もPS、PL、電源などの配線を進め、DRCやベタ面の確認を行いました。

最終的にすべての配線が完了し、JLCPCBへ提出できる状態になりました。

長かったKiCadでの作業が終わり、ようやく実物の基板を製造する段階へ進めます。

JLCPCBは見積もりと発注が自動化されている

JLCPCBへ基板を発注する場合、主に次のデータを用意します。

  • ガーバーデータ
  • ドリルデータ
  • BOM(部品表)
  • CPL(部品配置データ)

基板製造だけの場合は、ガーバーとドリルデータが中心です。部品実装も依頼する場合は、BOMとCPLも必要になります。

これらをアップロードすると、基板仕様の確認や部品の照合が進み、Web上で見積もりを確認できます。

部品の向きや実装位置については最終確認が必要ですが、基板製造から部品実装までを一つの流れで依頼できるのは便利です。

部品表を登録したら在庫切れが判明

無事に製造データをアップロードしましたが、部品表を登録すると、いくつかの部品に在庫がないことが分かりました。

今回、変更が必要になった主な部品は次の2種類です。

  • Zynq本体
  • 抵抗

抵抗は別の在庫品へ変更すれば対応できます。

問題はZynq本体です。当初予定していた品種がなく、別の温度グレードの製品へ変更することになりました。

Zynqを別のグレードへ変更

当初予定していたZynqのIグレードがなく、今回は在庫のあったCグレードへ変更しました。

同じデバイス、パッケージ、ピン配置であれば、基板のフットプリントや配線を変更せずに置き換えられます。今回はパターンを引き直す必要がなかったため、大きな手戻りにはなりませんでした。

ただし、CグレードとIグレードでは、主に保証される動作温度範囲が異なります。

パッケージが同じだから交換できると判断するのではなく、次の条件を確認する必要があります。

  • 正式な注文型番
  • デバイスの規模
  • パッケージ
  • スピードグレード
  • 温度グレード
  • 動作温度範囲
  • 電気的仕様
  • 使用目的と使用環境

今回の基板は試作・評価用途なので、使用条件を確認したうえでCグレードへ変更しました。

パターン変更がなかったのは助かった

Zynq本体を変更すると聞くと、大きな設計変更を想像します。

しかし今回は、パッケージとピン配置を維持できる品種への変更だったため、基板パターンを修正せずに済みました。

抵抗についても、同じサイズと必要な仕様を満たす在庫品へ変更しています。

回路図とBOMの部品情報は修正しましたが、基板全体の配置や配線をやり直す必要はありませんでした。

設計終盤での部品変更としては、比較的軽い修正で済んだと思います。

Zynqの価格が上がってしまった

部品変更によって発注は継続できましたが、Zynq本体の価格は当初の想定より高くなりました。

安価な在庫がある時点で確保できていれば、もう少しコストを抑えられた可能性があります。

今回の基板はDDR配線などに時間がかかったため、部品を選定してから実際に発注するまでに期間が空きました。その間に在庫状況や価格が変わった可能性があります。

半導体や一部の電子部品は、次のような変化が起こります。

  • 在庫が急になくなる
  • 価格が上昇する
  • 最低発注数が変わる
  • 実装サービスで使用できなくなる
  • 同じ型番でも供給元が変わる

設計開始時に在庫があっても、発注時まで残っているとは限りません。

部品在庫は継続的に確認する必要がある

今回も、「もっと早く在庫を確認しておけばよかった」と感じました。

特にZynqのような高価で代替しにくい部品は、設計途中でも継続的に在庫を確認した方がよさそうです。

優先して確認・確保したいのは、次のような部品です。

  • FPGAやSoC
  • DDRメモリ
  • 電源IC
  • Ethernet PHY
  • USB PHY
  • 発振器
  • 特殊なコネクタ
  • 代替候補の少ない部品

抵抗やコンデンサは比較的代替しやすいものの、特殊な抵抗値、精度、定格、サイズを指定すると候補が少なくなる場合があります。

在庫が少なくなっている部品を見つけたら、先に購入しておくことも検討する必要があります。

部品を確保する時期も設計の一部

回路やパターンが完成する前に部品を購入すると、設計変更によって不要になるリスクがあります。

一方、設計完了まで待っていると、必要な部品がなくなる可能性があります。

この判断は難しいところです。

すべての部品を先に購入するのではなく、代替しにくく、在庫変動の影響が大きい部品から優先的に確保する方法が現実的だと思います。

今回のように複数回の試作を予定している場合は、次回以降に必要な数量も考えながら、在庫の少ない部品を少しずつ押さえておく必要があります。

部品を変更して再提出

在庫のなかったZynqと抵抗を別の部品へ変更し、部品表などのデータを修正しました。

その後、改めてJLCPCBへデータを提出しました。

今回は基板パターンを変更せずに済んだため、比較的短時間で再提出できました。

部品と実装内容の確認を終え、ようやく基板の製作開始です。

長い設計作業を終えて、5cm Zynq基板が実物になる段階まで進みました。

まとめ

KiCadでの設計を終え、5cm角Zynq基板の製造データをJLCPCBへ提出しました。

JLCPCBでは、ガーバー、ドリル、BOM、CPLなどをアップロードすることで、基板製造と部品実装の見積もりを進められます。

しかし部品表を登録したところ、Zynq本体と一部の抵抗に在庫がないことが分かりました。

今回は在庫のあるZynqのCグレードへ変更し、抵抗も代替品へ置き換えました。パッケージやピン配置を維持できたため、基板パターンを修正せずに再提出できています。

一方で、Zynqの価格は想定より高くなりました。

設計開始時に在庫があっても、発注時まで残っているとは限りません。特にFPGAやSoCのように代替が難しい部品は、設計途中でも在庫と価格を確認し、必要に応じて早めに確保することが重要です。

部品交換とデータの再提出を終え、ようやく5cm Zynq基板の製作がスタートしました。

English Summary

After completing the KiCad design, I submitted the manufacturing and assembly data for the 5 cm Zynq board to JLCPCB.

The automated workflow made it easy to upload the Gerber, drill, BOM, and component placement files. However, the BOM check revealed that several selected parts were no longer available, including the target Zynq device and some resistors.

The original industrial-temperature Zynq variant was replaced with an available commercial-temperature version. Because the device, package, and pin arrangement remained compatible, no PCB routing changes were required. The operating temperature range and other ordering-code details still had to be verified before making the substitution.

The resistors were also replaced with available alternatives. After updating the component information, the board was submitted again and manufacturing could begin.

This experience showed that component availability must be monitored throughout the design process. High-value and difficult-to-replace parts such as FPGAs, memories, PHYs, and power ICs may need to be secured before the entire PCB design is finished.

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