Zynq 5cm角基板を作る理由 ― 小型ボードで開発期間を短縮する | 有限会社 FPGAインフォメーション

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Zynq 5cm角基板を作る理由 ― 小型ボードで開発期間を短縮する

English Summary

Concept of the 5cm Zynq Board

We are currently developing a compact 5cm-square Zynq board as an advanced version of our previous Spartan-7 board.

The original 5cm FPGA board proved to be more useful than expected. Its small size made debugging and handling easier, while also helping shorten the overall development cycle. Based on that experience, we decided to develop a Zynq-based version with an integrated CPU and FPGA.

The main goal is to enable parallel development. By preparing a reusable Zynq platform in advance, FPGA development and CPU software development can begin while the application-specific PCB is still being designed. This can significantly reduce the total hardware development time.

Portability is another important advantage. A 5cm-square board can be powered and connected through USB, making it much easier to use for debugging and software development than a large conventional evaluation board.

The new board is also designed with image processing applications in mind. It supports switchable HDMI input and output, allowing the Zynq device to be used as a compact image-processing platform. Combined with communication to a host PC, it can be used for rapid prototyping, algorithm evaluation, and system development.

The PCB layout is currently in progress, and the board is approaching the manufacturing stage.


現在、Zynqを搭載した5cm角の小型基板を開発しています。

以前、Spartan-7を使った5cm角のFPGA基板を製作したのですが、実際に使ってみると、想像していた以上に便利でした。

単純に「小さい」というだけではありません。

  • デバッグがやりやすい
  • 持ち運びしやすい
  • 既存基板を使ってFPGA開発を先行できる
  • 新しい基板を作るときの開発期間を短縮できる

といったメリットがありました。

そこで今回は、その上位版として、CPUを内蔵したFPGAであるZynqを搭載した5cm角基板を作ることにしました。

最近の開発ではZynqを使うことが多い

私の場合、最近のFPGA開発ではZynqを使用することが増えています。

Zynqは、FPGA部分であるPL(Programmable Logic)と、CPU部分であるPS(Processing System)を1つのデバイスに搭載しています。

実際の装置開発でも、FPGAだけで処理するというより、

  • FPGAで高速なハードウェア処理
  • CPUで制御や通信
  • ソフトウェアとFPGAの連携

という構成にすることが多くなっています。

そのため、Zynqを搭載した小型のベースボードがあると、実際の開発にもかなり使いやすいと考えました。

基板完成を待たずに開発を始める

今回の5cm基板で特に重視しているのが、開発期間の短縮です。

通常、新しい装置を開発する場合、

回路設計

基板設計

基板製造・実装

電源投入

FPGA開発

ソフトウェア開発

という流れになりがちです。

この方法では、基板が完成するまでFPGAやソフトウェアの実機開発を十分に進められない場合があります。

しかし、あらかじめZynqの基本部分が動作する5cm基板を用意しておけば、新しい基板を設計している間にも、

FPGA開発とCPU側のソフトウェア開発を並行して進めることができます。

基板設計とFPGA・ソフトウェア開発を直列ではなく並列に進めることで、トータルの開発期間を短縮する。

これが、この基板を作る大きな目的の一つです。

5cm角だからデバッグもしやすい

もう一つ大きいのが、デバッグ環境です。

これまでもZynqの開発ボードはいろいろ使ってきましたが、一般的な評価ボードはそれなりの大きさがあります。

20cm近いボードになると、机の上で本格的に開発するには問題ありませんが、ちょっと動作確認したい場合や持ち運んで使いたい場合には少し大げさです。

一方、5cm角程度であれば非常に扱いやすくなります。

USBケーブルを接続するだけで電源を供給し、そのまま実機に近いFPGA+CPU環境を動かせる。

そういう環境が手元にあると、場所を選ばずデバッグやソフトウェア開発ができるようになります。

小さいこと自体が、開発効率につながります。

画像処理用ボードとしても意識

今回のZynq基板では、特に画像処理を意識しています。

ZynqクラスのFPGAを使う案件では、カメラや映像などの画像データを扱うことも多いためです。

そのため今回の基板では、HDMIを使った画像入出力ができる構成を考えています。

入力と出力は切り替えて使用する構成ですが、

  • FPGAで画像処理
  • CPUで制御
  • HDMIで映像確認
  • PCとデータ通信

といった使い方ができるようにする予定です。

例えばPCから画像データを送り、FPGAで処理してHDMIへ出力する。

あるいは、入力された画像をFPGAで処理し、CPUやPC側へ送る。

こうしたことが小さな基板1枚でできれば、画像処理アルゴリズムの試作や評価もかなりやりやすくなると考えています。

「完成品」ではなく開発の土台

今回作っているZynq 5cm基板は、単なる小型評価ボードを作ることが目的ではありません。

狙っているのは、

新しい装置を短期間で開発するための共通プラットフォーム

です。

毎回Zynqの電源やDDR、書き込み回路、USBなどをゼロから設計するのではなく、基本部分はすでに動いている基板を使う。

そして案件ごとに必要なI/Oや周辺回路だけを追加する。

そうすれば、新しいハードウェアを作る場合でも、かなり早い段階からFPGAやソフトウェアの開発を開始できます。

以前作ったSpartan-7の5cm基板を実際に使ってみて、この方法にはかなりメリットがあると感じました。

そこで今回は、CPUまで含めた上位版としてZynq版を作っています。

現在は基板のパターン設計を進めており、もうすぐ製造に入れるところまで来ました。

実際に基板が完成したら、製造、動作確認、FPGA開発、ソフトウェア開発などについても、順番に紹介していきたいと思います。


弊社では短期間基板開発を支援します


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