GPT-6 AstraでKiCad設計を進める方法――ChatとCodexを往復する開発ループ | 有限会社 FPGAインフォメーション

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GPT-6 AstraでKiCad設計を進める方法――ChatとCodexを往復する開発ループ

今回は、GPT-6 Astraを使って、実際にどのような手順でKiCad設計を進めたのかを紹介します。

最初に取り組んだのは回路図です。ChatGPTから指示を出し、Codexを使ってKiCadの設計データを読み書きしながら作業を進めました。

ただし、最初から何でも思いどおりに進んだわけではありません。実際に使ってみると、Codexへの指示はかなり細かく書く必要がありました。

KiCadを操作する3つの方法

KiCadを外部から扱う方法として、今回検討したのは主に次の3つです。

  • KiCadのIPC APIを利用する
  • MCPを経由して操作する
  • KiCadの設計ファイルを直接読み書きする

公開されているデモなどで、AIがKiCadの画面を操作しているように見えるものは、おそらくMCPを利用しているのではないかと思います。ただし、これは私の推測であり、実際の構成を確認したわけではありません。

私の場合は、最終的にCodexからKiCadファイルを直接読み書きする方法が中心になりました。

GPT-6 AstraとCodexは、KiCadの設計ファイルをかなり正確に読み取れるようになっています。ファイルを直接編集させ、その後にKiCadで開いて結果を確認するという進め方です。

画面上でマウスを動かしてKiCadを操作させるのではなく、設計データそのものを編集します。自分の作業では、この方法を使うことが多くなりました。

Codexには細かい指示が必要だった

Codexはファイルを直接扱えますが、こちらの意図を何も言わなくても正確に理解してくれるわけではありません。

指示が曖昧だと、意図しない設計変更が発生する可能性があります。その結果、大幅な手直しが必要になり、かえって時間を使うこともありました。

実際に何度か試すうちに、最初の指示を細かく書くことが重要だと分かってきました。

例えば、単に「この回路を修正してください」と依頼するだけでは不十分です。

どの部品を変更するのか、変更してはいけない範囲はどこか、既存の配線を維持するのか、フットプリントを変更するのか、作業後に何を確認するのか。こうした条件を、できるだけ具体的に指定する必要があります。

指示を書く手間はかかります。しかし、ここを省略すると、後でやり直す時間の方が大きくなります。

Chatで考え、Codexで作業する

試行錯誤の結果、私はChatGPTとCodexの役割を分けるようになりました。

最初にChatGPTの通常のチャットで、

「この回路を、こういう目的で変更したい」

と相談します。

Chatでは、回路の目的、現在の問題、変更内容、残すべき条件などを整理します。そのうえで、Codexへ渡す作業用プロンプトを作成します。

そのプロンプトをCodexへ渡し、KiCadファイルを読み取らせて、調査や編集を実行させます。

作業が終わったら、Codexが出した結果や作業報告を、もう一度ChatGPTへコピーします。そこで変更内容を確認し、次に何をするかを判断します。

問題があれば修正用のプロンプトを作り、再びCodexへ渡します。

実際には、次のようなループを何度も繰り返しました。

  1. ChatGPTに目的と現状を伝える
  2. ChatGPTで作業内容を整理する
  3. Codex向けの細かいプロンプトを作る
  4. CodexがKiCadファイルを調査・編集する
  5. Codexの作業結果をChatGPTへ戻す
  6. 人間が結果を確認して、次の作業を判断する
  7. 必要なら追加指示を作り、再びCodexへ渡す

一見すると手順が多いように見えます。しかし、いきなりCodexへ大きな作業を任せるより、この方が意図しない変更を減らせました。

AIに任せたのは作業、人間が行ったのは判断

今回の方法では、AIがすべてを自動的に決定したわけではありません。

ChatGPTには、目的の整理、修正方針の検討、Codex向けプロンプトの作成を手伝ってもらいました。Codexには、KiCadファイルの読み取り、調査、指定した範囲の編集、作業結果の報告を担当させました。

一方で、何を変更するか、AIの結果を採用するか、次にどの作業を行うかは、私が判断しています。

AIが実際に行った作業と、設計者が行った判断を混ぜないことは重要です。

Codexがファイルを編集できることと、その変更が製品として正しいことは別の話です。最終的にはKiCadで設計データを開き、回路図やPCBを人間が確認する必要があります。

人間側も指示の出し方を変える必要がある

今回使ってみて感じたのは、人間同士の会話と、ChatGPTやCodexへの指示はかなり違うということです。

人間同士であれば、多少説明を省略しても、過去の経験や周囲の状況から意図を読み取ってもらえることがあります。

しかし、AIに対して同じ感覚で指示を出すと、こちらが当然だと思って省略した条件が伝わりません。

最初は「なかなか伝わらないな」と感じることもありました。AIが試行錯誤しているように見える場面もありましたが、同時に、人間側も指示の仕方を変えなければならないと思いました。

AIの能力だけでなく、依頼する側の設計の切り分け方や、条件の伝え方も結果に影響します。

今のところ、このループが使いやすい

現時点では、

「ChatGPTで考える → Codexで作業する → ChatGPTへ結果を戻す → 人間が判断する」

というループが、自分には一番使いやすい方法です。

Codexへ渡す指示はかなり細かくなります。それでも、そのレベルまで条件を書かなければ、意図しない設計変更が発生する可能性があります。

逆に、変更対象、禁止事項、確認方法を明確にすれば、KiCadの設計作業をかなり具体的に任せられます。

今回は、GPT-6 AstraとCodexを使ってKiCad設計を進める基本的な方法を紹介しました。次回以降は、実際にどのような指示を出し、回路図やプリント基板がどう変わったのかを具体的に紹介していきます。

English Summary

This article explains the workflow I used to develop KiCad schematics with GPT-6 Astra and Codex.

KiCad can be accessed externally through methods such as its IPC API, MCP-based tools, or direct modification of KiCad design files. In my project, I mainly used Codex to read and write the KiCad files directly, then opened the results in KiCad for verification.

I found that Codex requires detailed instructions. Vague requests can produce unintended design changes and create additional rework. The prompt therefore needs to define the target components, permitted changes, protected areas, and required verification steps.

My practical workflow became:

  1. Discuss the design goal and current problem in ChatGPT.
  2. Prepare a detailed prompt for Codex.
  3. Let Codex inspect or modify the KiCad files.
  4. Return the Codex report to ChatGPT.
  5. Review the result as the human designer.
  6. Prepare the next instruction and repeat the loop.

ChatGPT helped organize the objective and prepare instructions. Codex handled file inspection and editing. The final engineering decisions remained with me.

The main lesson was that effective AI-assisted hardware design requires changes on the human side as well. Clear task boundaries, explicit constraints, and repeated verification are essential when using AI to modify real PCB design data.

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